それは認知症?加齢による心身の変化を知る1冊
認知症に関する話題を目や耳にする機会が増えてきました。書店に行けば関連本もたくさん売られています。
多くの方に認知症を知って頂くにはいいなぁと思っていますが、認知症の知識だけが先行してしまうと行動や言動だけですぐ「認知症ではないか?」と疑ってしまうことがあるかも知れません。
それに気づかせてくれるのが、平松類著『老人の取扱説明書』(SB新書)。
私が購入した際の本の帯には“老いた親との上手な付き合い方” “その原因「認知症」や「頑固な性格」にあらず・!?”とのキャッチコピーがありました。
平松先生は眼科医としてのべ10万人以上の高齢者診察の経験から、老化にともなう心身の変化について実に分かりやすく説明されていて、豊富な例示で筋力・体力や五感の変化からくる行動や・言動に対する家族の?について解答しています。認知症は正しく理解していないと、加齢による変化と混同しやすいことも多く、家族や周囲はこの「変化」を理解しておけば、あらぬ誤解や不信を生まなくて良いでしょう。
とは言え、認知症は素人が簡単に判断できるものではありませんので、疑われる場合には早めに専門医にご相談して下さいね。
平松先生でもう1冊、こちらは高齢者本人向けの内容となっている『老化って言うな!』(PHP新書)。
2冊とも新書ですが、身の回りの「あるある」的な例が豊富で読み進めやすく、活字も大きいのでとても読みやすくなっています。
今は親のことを知るために読んでも「いつか行く道」です。
やがて我が身にも訪れる「変化」を知っておくのも大切です。
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