記憶には必要性に応じて種類があります。
トレホ編集部
秒単位から何十年も保存される記憶まで。”体で覚える”も実は脳が記憶している。
記憶は1秒単位の記憶からそれこそ一生憶えているものまで、憶え方別に種類があります。
記憶とはその人が”生きるために学んだ知識”であるということを頭に入れておくと理解しやすいかもしれません。
良いことはまた気分を良くするために憶えておく、嫌なことは2度目を避けるために憶えておく、という感じです。
上の表を使って説明します。
①感覚記憶
一瞬目に入った、少し耳にした、程度の記憶です。目なら1秒、耳なら5秒位。
目に映る映像記憶は複雑大容量なので短いですね。
このなかで注意を向けたものが②短期記憶に移ります。
例えば交通事故に遭いそうになるかもしれない情報がそうですね。
②短期記憶
これは皆さんも認識あると思います。
作業の間だけ使う記憶なのでメモを書き終わったら忘れます。
④作業記憶
②の短期記憶を発展させた概念で「ワーキングメモリ」とも呼ばれています。
例えば夕飯の買い出しにどんな買い物が必要か?
冷蔵庫にはあれがあったし、調味料はあれがあるから。。あと買うものはあれか!と考える作業です。
③長期記憶
記憶と言われると長期間のイメージがありますよね。内容により後述の2つ(⑤⑥)の記憶に分かれます。
⑤陳述記憶
ちょっと変わった名称の記憶が登場しました。「宣言的記憶」とも呼ばれます。
陳述記憶はさらに次の2つ(⑦⑧)に分かれて分類されます。
⑦意味記憶
⑧エピソード記憶
⑦の意味記憶を憶えるときにエピソード記憶を合わせると効果的です。
この記憶はさらに次の3つ(⑫⑬⑭)に分かれます。
⑫自伝的記憶
トレホでおすすめしている思い出脳活ノートは「自伝的記憶」を探訪する脳活です。
⑬展望的記憶
⑭フラッシュバルブ記憶
以上の3つ(⑫⑬⑭)は顕在記憶と呼ばれ「思い出しているという感覚がある」記憶です
練習を繰り返すことで体に覚えさせる記憶
⑥非陳述記憶
⑤の陳述記憶に”非”がつきました。これは「言葉では説明できない」記憶になります。
それこそ体に覚え込ませた記憶になります。「非宣言的記憶」とも呼ばれ、次の3つ(⑨⑩⑪)に分かれます。
⑨手続き的記憶
よく例にだされるのが「自転車の乗り方」「泳ぎ方」「楽器の演奏法」です。
確かに何度も何度も練習して体で覚えますよね。
実際は体が憶えるのではなく、小脳が担当します。
瞬間の動作が多いので、思い出す度にわざわざ大脳へはいかず、小脳にショートカットしているんです。
➉プライミング記憶
先に憶えていた情報が後から入ってきた情報に影響を及ぼす記憶。
例としては、うろ覚えだったけどヒントをもらうと答えられるような記憶です。
逆に思い込みとなってしまってミスをするケースもあります。
ピザを10回言わされた直後にヒジを示されて「ピザ」と答えてしまうようなことです。
⑪古典的条件付け
経験に基づく条件反射、レモンや梅干しを見ただけで唾がでるなど。
以上の3つは潜在記憶と呼ばれ「わざわざ思い出すという感覚を必要としない」記憶です。
記憶という一つのファイルかと思いきや、こんなに細かく分類されていたんですね。
ファイルと書きましたが、一つの記憶が1セットになって保存されている訳ではなさそうです。
まだ詳しく解明されていませんが特殊な保管をしているそうです。
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