現在判明している認知症リスクとは
認知症で避けたい12のリスク
世界5大医学雑誌の一つであるTHE LANCET(ランセット)。
そのランセットが認知症の専門家委員会を組織して研究、その成果として認知症リスクを2018年に9つ、2020年に3つのリスクを発表、追加しました。
以前こちらのコーナーで世界保健機構(WHO)が2019年に発表したリスク低減ガイドラインをご紹介しましたが、WHOだけにエビデンスやら推奨度やらの補足事項がどうしても多くなって分かりにくいので、こちらも合わせてご紹介しておきます。
ただし家族性アルツハイマー病遺伝子、遺伝的危険因子は”避けようがないリスク”なので除外されています。
リスクは3つの年代で分かれる
▢44歳以下
★教育歴・7%
(すべての子どもたちに初等、中等教育を。日本は比較的充実していますが世界に向けた発信なので)
▢45~65歳以下
★難 聴・8%
(聴こえないのは社会と距離を置くリスク。補聴器の使用が望ましい、騒音も避ける)
★頭部外傷・3%
(脳血管性認知症につながるリスク)
★高血圧・2%
(脳血管性認知症につながるリスク、収縮期血圧130mmHg以下の維持を、高血圧なら降圧治療を)
★過度の飲酒・1%
(週21単位以上の飲酒は避ける。1単位=純アルコール20gなのでビール中瓶なら21本)
★肥 満・1%
▢66歳以上
★喫 煙・5%
(今から止めてもリスクを減らす可能性があります)
★うつ病・4%
★社会的孤立・2%
(社会参加、コミュニケーションの重要性)
★大気汚染・2%
★運動不足・1%
(中年期以降の運動量を維持)
★糖尿病・1%
(予防する、治療する)
以上12のリスクをご紹介しました。以上が認知症のリスクの40%。
残り60%の解明が期待されます。
私が耳にする中では「睡眠」というのも研究が進んでいるらしいですよ。
アルツハイマー病の有力原因、アミロイドベータたん白は本来寝ている間に排出されているそうです。
「良質な眠り」にも注目ですね。
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